失敗例と成功例を紹介!レーズンを使った天然酵母の作り方

レーズンの天然酵母の作り方

パン作りをする人なら、天然酵母に興味を持つ人は多いと思います。でも、天然酵母に興味はあってもドライイーストを使っている人も多いはず。

なぜなら、天然酵母にこんなイメージを持っているからかも知れません。

  • 天然酵母は難しい
  • 天然酵母は管理がめんどくさい

確かに、管理の面ではドライイーストは酵母をおこさなくていいのでお手軽です。

でも、天然酵母も一度酵母を起こしたら、後は粉と水を足していけばずーーっと使えます。

月に何回かパンを焼く人なら、無理なく酵母を継いでいけるはず。

また、難しさの面は、大切なポイントさえ外さなければ案外簡単に酵母をおこすことができます。

この記事では、私の失敗例も含め、レーズンを使った天然酵母の作り方を紹介していきます。

この記事を読むと分かること
  • レーズン酵母液のおこし方
  • 酵母液からの親種のおこし方
  • 親種の培養方法
  • 完成した天然酵母の継ぎ足し方
タップできる目次

パン作りに使う天然酵母とは

パン作りに使う天然酵母とは、レーズンなど食材に付着している酵母菌を培養したものです。

まず食材から酵母液を起こし、その液に粉を足して培養します。

これを親種といい、パン作りに適した状態にしてからパン作りに使用します。

天然酵母作りに適したレーズン

天然酵母作りに適したレーズンは、なんと言っても新鮮なものに限ります。なぜなら鮮度が良いと元気な酵母菌がたくさん付着しているからです。

レーズン以外の場合でも、酵母をおこす元となる素材は、古いものは使わないようにしましょう。

酵母作りに適したレーズン
  • オイルコーティングしてないもの
  • オーガニックのもの
  • 購入したてで鮮度の良いもの

オイルコーティングしたレーズンは、オイル成分が酵母をおこす邪魔をします。農薬成分も同様なので、オーガニックのものが適しています。

また、質の良いレーズンでも、時間経過したものは付着している酵母菌が少なく酵母がおきにくいです。

実際私は、オーガニックでオイルコーティングもしていないレーズンで酵母液をおこそうとし、失敗しました (>_<)

原因は、鮮度が悪かったからだと推察しています。

失敗したレーズンの酵母液

ビンは煮沸消毒したのにダメでした(>_<)

酵母づくりに必要なもの

酵母作りに必要なものは、下のリストの4点です。

酵母作りに必要なもの
  • 煮沸消毒した容器
  • レーズン
  • ライ麦粉か全粒粉
  • お水

お水は必ずミネラルウォーターか浄水器を通したものを使ってください。水道水に含まれる塩素は、酵母をおこす邪魔になります。

素材選びは大切だね!

レーズンの天然酵母の作り方

レーズンの天然酵母の作り方は、新鮮なレーズン・水・粉・培養する容器があれば作れます。

特に難しいことはなく、時間が経てば勝手に発酵してくれるので、酵母が育つまで待つ忍耐力があれば誰にでも作れます。

レーズンの天然酵母を作る大まかな手順

レーズンの天然酵母を作る、大まかな手順は下の通りです。

STEP
酵母液(液種)をおこす
STEP
酵母液から親種をおこす
STEP
親種をさらに培養する

この3つの段階をふんで、パン作りに適した酵母が完成します。

②の親種からでもパンを作れますが、培養を繰り返し酵母を安定させると質の良いパンが焼けます。

また、➀の酵母液、②の親種、③の親種を培養したものは、楽健寺天然酵母の元種としても利用できます。

楽健寺天然酵母の作り方はこちら

レーズンの酵母液の作り方

レーズンの酵母液の作り方を紹介していきます。

酵母液の材料分量
レーズン50g
50g
STEP
容器を煮沸消毒する
熱湯消毒したビン
STEP
容器に水とレーズンを入れる

容器の中で材料を混ぜ合わせ、軽く蓋をして常温で保管します。

適した容器の大きさ

材料全てを入れると、半量ぐらいになる大きさ

STEP
1日1回ビンをふる

ビンをふることで、酸素をいきわたらせます。

あとは待つだけです。

発泡するのに必要な時間は、2~3日程度です。この期間は、レーズンの鮮度や季節よって変わります。

STEP
泡が出てきたら完成間近!

新鮮なレーズンを使い、そこそこ温かい季節なら2日程度で発砲しだします。

ここからもう少し熟成させます。

発砲しているレーズンの酵母液
STEP
沈殿物ができてきたら完成!

仕込んでから5日~7日ぐらいで、ビンの底に白い沈殿物ができます。

また、発砲も少し落ち着いてきます。

白い沈殿物ができた完成したレーズンの酵母液

酵母液の保存期間は、冷蔵庫で約1か月です。

酵母液は発砲する力があるので、ビンの蓋は完全に閉めず、少し緩めた状態で保管するようにします。

また、酸素も必要なので1日1回はビンをふります。

レーズン天然酵母・親種の作り方

レーズン天然酵母・親種の作り方を紹介していきます。

親種の材料分量
酵母液50cc
50cc
ライ麦粉100g

*酵母液はレーズンと沈殿物を漉して液体のみを使います

STEP
容器に全ての材料を入れる

容器の中で材料を混ぜ合わせ、軽く蓋をして保管します。

保管する場所は、冬は常温・夏は冷蔵庫です。

早く発酵させたいなら、夏も常温でOKですが過発酵にならないよう、こまめに確認しましょう。

STEP
かさが倍になるまで待つ

発酵して、かさが倍ぐらいになったら親種の完成です。

この段階でもパン作りに使用できますが、さらに培養したほうが良いパンになります。

レーズン天然酵母の親種

レーズン天然酵母・親種の培養方法

親種の培養の方法を紹介していきます。

作業は親種の作り方と同じです。

親種の材料分量
親種200g
強力粉100g
100cc

*使用する粉は普通の強力粉でかまいません。

親種の時と同じに、かさが倍量になるまで発酵させます。この時の保管場所は、冬は常温・夏は冷蔵庫です。

かさが倍量になればレーズンの天然酵母の完成です!

完成した酵母は、早めに使った方が新鮮で膨らみも良いです。

保存状態にもよりますが、2週間ぐらいまでが状態が良いです。

完成後の酵母の保管は冷蔵庫でします。

レーズン天然酵母の継ぎ足し方

レーズン天然酵母の継ぎ足し方は簡単です。

残った天然酵母と同量の強力粉、酵母の半量の水を混ぜて発酵させればOKです。

継ぎ足す分量の割合

天然酵母(1):粉(1):水(0.5)

発酵すると、だいたい倍量に膨れます。

酵母が弱ってきたら!

酵母を継ぎ足しているうちに弱ってきたと感じたら、継ぎ足す粉に全粒粉やライ麦粉を混ぜてみてください。

粉の割合は、全粒粉(もしくはライ麦粉)50%・強力粉50%です。

全粒粉などは、精製された強力粉より栄養分豊富なので、酵母が元気になります。

以上が、私が実際にやってみたレーズンからおこす天然酵母の作り方です。

ぜひ、参考にしてみてください

この記事の主な内容
  • 酵母作りに使う素材について
  • 酵母液の作り方
  • 親種の作り方
  • 酵母の継ぎ足し方

お読みいただき、ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
タップできる目次