家庭菜園で夏野菜!インゲンの種まきから収穫までの育て方と栽培記録

インゲンのサヤ

インゲンは収穫までの時間が短く、初心者でも育てやすいので家庭菜園におススメの野菜です。

採れたての美味しさは格別で、スーパーで購入したものとは一味違った味わいがあります。

和洋中いろいろな料理と相性が良く、使いやすい食材なのもおススメの理由です。また、ごま和えなど副菜としての他に、茹でると発色も良く料理の添え物としても重宝します。

この記事では、インゲンの基本的な育て方と、2024年の成長記録を更新しながら解説していきます。

この記事を読むと分かること
  • インゲンを発芽させるコツ
  • インゲンの栽培期間
  • インゲンの収穫までの期間
  • インゲンの具体的な栽培方法
  • 2024年インゲンの栽培記録(随時更新)
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インゲン栽培の特徴

インゲンの栽培の特徴は、種はポットで育苗してから定植する他に、5月以降なら直まきでも育てられます。

ただし、ダンゴムシやナメクジの多い環境では、発芽したての芽は食害にあいやすく、せっかく発芽してもなかなか育ちません。

そのため、ポットに播種して本葉が2枚になるまで育苗し、畑に定植する方が無難です。

直まきしても、毎年ほとんど虫に食べられます(>_<)

もちろん、苗を購入してもOKですが、たくさん植えるなら種から育てたほうがお得です!

インゲンの種類

インゲンの種類は大きく分けて、「つるあり種」と「つるなし種」があります。ネットを張るスペースがなかったりプランターで育てたい場合は「つるなし種」が適しています。

また、「つるあり種」は、ツルが高い位置まで伸びるので、夏の日差しよけとしても利用できます。

ゴーヤとの混植も出来るので、1つのネットで2種類の野菜が育てられます。

つるなし種とつるあり種の特徴は、以下の通りです。

つるなし種つるあり種
種まきから
収穫までの期間
短い長い
収穫できる期間短い長い
耐暑性弱い比較的強い
草丈50~60cm180cm以上
ネットの有無不要必要

つるなし種は、種まきから収穫までの期間が短かく早くから収穫できますが、収穫できる期間も短いです。

対して、つるあり種は、種まきから収穫までの期間は長く必要ですが、収穫できる期間も長いです。

また、インゲンは高温に弱く、30℃以上の高温が続くとサヤがならなくなる傾向ありますが、つるあり種はつるなし種よりは耐暑性があります。

インゲンの種の特徴

インゲンの種の特徴は、発芽に光が影響しない性質の「中間性種子」です。

インゲンの種の特徴

種の種類発芽適温発芽日数
中間性種子23℃~25℃6~10日

嫌光性種子とは、発芽に光を必要としないタネのこと。または、光が当たると発芽が阻害される植物のタネのこと。

好光性種子とは、発芽に光を必要とする植物のタネのこと。

中間性種子とは、発芽に光が影響しない植物のタネのこと。

インゲンの種を発芽させるコツ

インゲンの初生葉

つるありインゲンの種を発芽させるコツは、下の3つです。

  • 覆土の厚さは約1~1.5cmが目安
  • 播種したら水をやりすぎない
  • 種は水にひたさない

インゲンの種は、播種後に水をやり過ぎると発芽する前に腐ってしまいます。発芽するまでの土の状態は、軽く湿る程度~乾燥気味が良いです。

また、ゴーヤなど堅い種をまく際は、種を一昼夜水につける場合がありますが、マメ類の場合は水につけると以下の不具合が出ます。

水につけると急激に水分を吸収し、双葉(子葉)になる部分に亀裂が起こり正常に発芽しない場合がある。

インゲンの栽培期間

インゲンの栽培期間は、下の表が目安となります。

インゲンの栽培期間の表
ゴーヤの栽培期間

*栽培期間は、気候や品種により多少異なります。

早くから収穫したいなら、4月上旬ごろに種をまきます。

ただし、この時期は、育苗ポットで温かい場所で育てます。直まきするなら5月ごろからとなります。

インゲンは、1年で3回収穫できることから、関西では三度豆と呼ばれています。

インゲンの収穫までの期間

インゲンの収穫までの期間は、下の通りです。

種まきから収穫までの期間

つるなし種40~50日
つるあり種65~70日

収穫できる期間

つるなし種約15日間
つるあり種約1~2か月間

開花後から収穫までの期間

つるなし種約2週間
つるあり種約2週間

*収穫までの期間は、気候や品種により多少異なります。

インゲンの連作障害について

インゲン栽培には、連作障害があります。

インゲンの特徴

種類科目連作障害
インゲンマメ科あり・約3年

連作障害の対応策は、連作せずに2~3年あけて植えるのがベストですが、家庭菜園など限られた場所では難しいと思います。

私は、あきらめて連作しています。

その代わり、土の環境を整えることを意識しています。

土の環境を整える方法

  • 米ぬかをまく
  • ぼかし肥料をまく
  • 敷きわらをする
  • 混植する
  • わざと草をはやす

連作障害が起こる原因の1つは、連作で土の環境が偏ることで、作物の生育が悪くなり病害虫に弱くなることだと思います。

なので、土の環境が偏らないように、上の方法で対策を取るようにしています。

これは素人考えなので、どこまで功を奏しているかは分かりませんが、しないよりはマシだろうと考えてしています。

つるありインゲンの苦手な生育条件

インゲンの苦手な生育条件は下の通りです。

  • 高温
  • 過湿
  • 乾燥

インゲンは高温に弱く、25℃以上で花落ちしやすくなり、30℃以上でサヤがなりにくくなります。効率的に収穫するには、開花期が高温期に当たらないよう種まきします。

また、過湿には弱いですが、開花後に水不足になると以下の不具合が出ます。

  • 花が落ちる
  • サヤがならない
  • サヤが短く、しもぶくれになる

乾燥が続く時期は、早朝か夕方の涼しい時間帯を選び、たっぷり水をやるようにする。

インゲンの具体的な栽培方法

インゲンの種まきから収穫まで、具体的な栽培方法を紹介していきます。

インゲンの種まき

ポットにまいたトマトの種

インゲンの種まき時期は、4月上旬~5月下旬、7月中旬~下旬ごろです。

インゲンは、30℃以上でサヤがならなくなります。地域にもよりますが、収穫できるのは8月初旬あたりまでと考えると、春まきは、なるべく早く種をまいた方が良いです。

また、気温が落ち着く10月ごろからの収穫を狙うなら、夏に種をまくようにします。

種まき時期の例
  • 1回目:4月上旬
  • 2回目:5月上旬
  • 3回目:7月中旬~下旬

収穫時期のイメージは、1回目は6月~7月上旬、2回目は7月~8月上旬、3回目は10月いっぱいぐらいです。

4月上旬の種まきは、まだ気温が低いので低温で痛む可能性があります。必ずポットに播種し、温かい場所で育苗します。

また、5月以降なら直まきも出来ますが、前述したように食害を予防するならポットまきがおススメです。

直まきは、鳥害・虫害にあいやすい!

種をポットにまく場合

種をポットにまく場合、1つのポットに種を3粒まきます。覆土は1~1.5cmです。

ポットのサイズは、3号(直径9cm)がおススメめです。初生葉が出てきたら2本立ちにします。

3粒まいても、最終的には1ポット2苗にする!

インゲンの定植

インゲンの苗の解説

インゲンの定植は、種まきから約20日後に行います。この頃には、本葉が2枚出てきているはずです。

上の写真だと、まだ本葉が小さいので、もう少し成長させた方がいいです。

定植する場所は地植えが一般的ですが、2苗程度ならプランターでも可能です。

豆類は、双葉の次に出る葉を初生葉(しょせいよう)といい、その次に出る葉が本葉となる。

畑に定植する場合

畑に定植する場合、最低限必要な株間は25~40cmです。

たくさん苗を植えたくなりますが、株を大きくするには適切な株間が必要です。

必要な株間

つるなし種25~30cm
つるあり種30~40cm

プランターに定植する場合

インゲンをプランターに定植する場合、プランターのサイズは、幅50~60cm以上、深さ25cm以上は必要です。土の量は30~40リットル程度入るものがいいです。

また、養分不足と根詰まりを防ぐため、1つのプランターに苗は1~2つとします。無理してたくさん苗を植えても、育成不良や収量が減る場合があります。

プランターは土の量が限られているので、たくさん植えると根詰まりしやすい。

定植前にすること

つるありインゲンの定植前には、あらかじめネットを張っておきます。

事前にネットを張らなくても、つるが出るまで(本葉が5枚程度まで)にネット張れば問題ないですが、作業性を考えると先の方が良いです。

ネットを張る作業中に、苗を痛める心配がなくなるよ!

定植後にすること

プランターに植えてあるインゲンの苗

定植後にすることは三つあります。

定植後にすること
  • 敷きわらをする
  • 水をやる

敷きわらは、土の乾燥と雨による土の跳ね返りを防ぎ、病気予防にもなります。敷きわらをした後は、水もやっておきます。

つるありインゲンの仕立て方

つるありインゲンの仕立て方は、つるがネットの先端に達したら摘芯し、側枝が出るのを促します。

また、葉が込み合って日当たりや風通しが悪い場所があれば、そこの葉を摘み取ります。

ただし、一度に葉をたくさん摘み取ると生育が悪くなります。摘み取る目安は、1株につき5日おきにに2枚程度です。

つるの整備

つるがネットの先端に到達したら、その部分で摘芯します。

るの摘心の目的
  • ネット以外への絡みつきを予防
  • 側枝が出るのを促すため
  • つるがぷらぷらしていると株が弱るので、その予防として

つるなしインゲンの仕立て方

つるなしインゲンの仕立て方は、草丈が50~60cmまで育つので、支柱を立てるのがおススメです。

また、つるなし種でも、気候や肥料過多などの条件によりツルが伸びる場合があります。その際は、早めに摘芯してツルが伸びないようにします。

インゲンの追肥

インゲンの追肥は、栽培期間の短い「つるなし種」は基本的には必要ありません。

つるあり種は、収穫期間が長いので追肥が必要です。

  • 1回目:最初の開花時に
  • 2回目:収穫が始まったら

インゲンの収穫

収穫したさやいんげん

インゲンの収穫は、種まきから40~70日後からできはじめます。

つるなし種40~50日
つるあり種65~70日

収穫で注意する点は、実を大きくし過ぎないことです。サヤを取り遅れて実が成長すると、株に負担がかかる他、豆の肥大に養分供給が優先され新たな花芽がつかなくなります。

その結果、収穫期間が短くなり収量も減ります。

また、つるなし種は、豆の肥大が進むと完全に生育が止まってしまう性質があります。

つるなし種もつるあり種も、若採りしていると収穫期間が長くなります。

収穫タイミングの目安は、以下の2点です。

  • 開花してから2週間後
  • 実のふくらみが見えてきたぐらい

以上、つるありインゲンの種まきから収穫までの基本的な育て方を紹介しました。

ぜひ、参考にしてみてね!

ここまでの主な内容

  • インゲンの発芽や生育条件
  • インゲンの定植の仕方
  • インゲンの仕立て方
  • インゲンの収穫方法

ここからは、2024年の栽培記録を随時更新しながら紹介していきます。

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