トマトを種から育てる | 脇芽かき・摘芯・摘果・仕立て方など詳しく解説

プランターでもできる!美味しいトマトの育て方

夏の家庭菜園で人気の高いトマト。

赤い実は食卓に映え、家庭菜園をするならトマトを育てたい!と思う人は多いはずです。

トマトの苗は入手しやすく、気軽に始められるイメージですが、ある程度手をかけてやらないと収穫できる実の数が少なくなってしまいます。

この記事では、家庭菜園にハマっている私が、「美味しいトマトを育てるコツと基本的な育て方」を紹介していきます。

トマトはプランターでも育てられるので、畑がない人もチャレンジしてみてください!

タップできる目次

トマト栽培の特徴

トマト栽培の特徴は、種は直まきせずに温かい場所でポットで育苗してから定植するのが主流です。

もちろん直まきでも育てられますが、早くに植えても気温が低いと発芽せず、収穫時期も遅くなります。

そのため、育苗ポットなどに播種し、温かい場所で加温しながら苗を育て、ある程度の大きさになってから畑やプランターに定植します。

トマト栽培の大まかな手順

STEP
ポットやセルトレイに種をまく
STEP
ある程度の大きさまで育苗する
STEP
畑やプランターに定植する

トマトの収穫までの期間

トマトの収穫までの期間は、下の通りです。

種まきから収穫までの期間

約100日

開花後から収穫までの期間

約40~50日

*収穫までの期間は、気候や品種により多少異なります。

トマトの栽培期間

トマトの栽培期間は、下の表が目安となります。

早くから収穫したいなら、2月下旬には種まきして育苗します。

ただし、この時期はまだ寒いので、ハウスなどで加温しながら育てる必要があります。

トマトの種の特徴

トマトの種の特徴は、発芽に光を嫌う性質の「嫌光性種子」です。

トマトの種の特徴

種の種類発芽温度発芽日数
嫌光性種子20℃~30℃5~7日

嫌光性種子とは、発芽に光を必要としないタネのこと。または、光が当たると発芽が阻害される植物のタネのこと。

好光性種子とは、発芽に光を必要とする植物のタネのこと。

トマトの種を発芽させるコツ

トマトの種を発芽させるコツは、嫌光性種子なので、種をまいたら土をしっかり被せることです。

また、発芽するまではポットに蓋をして、光が当たらないようにしておく方法もあります。

ただし、発芽をしたら日光を当ててやらないと、苗が徒長するので蓋は必ず取り外します。

トマトの連作障害について

トマト栽培には、連作障害があります。

トマトの特徴

種類科目連作障害
トマトナス科あり

対応策は、連作せずに他の科の作物を植えるのがベストですが、家庭菜園など限られた場所では難しいと思います。

私は、あきらめて連作しています。

その代わり、土の環境を整えることを意識しています。

土の環境を整える方法

  • 米ぬかをまく
  • ぼかし肥料をまく
  • 敷きわらをする
  • 混植する
  • わざと草をはやす

連作障害が起こる原因の1つは、連作で土の環境が偏ることで、作物の生育に悪影響が出て病害虫に弱くなることだと思います。

なので、土の環境が偏らないように、上の方法で対策を取るようにしています。

これは素人考えなので、どこまで功を奏しているかは分かりませんが、しないよりはマシだろうと考えてしています。

家庭菜園でお勧めのトマトの種類

家庭菜園でお勧めのトマトの種類は、ミニトマトか中玉トマトです。

トマトの実が大きくなるほど栽培の難易度が上がるので、無理して大玉トマトを育てなくても良いと思います。

範囲の限られたプランター栽培なら、なおのこと中玉トマトまでが無難です。

トマトの栽培方法

トマトの栽培方法は、種から育てる方法と、苗を購入して育てる方法があります。

苗は4月ごろからホームセンターなどで出回ります。

しかし、あまり早くから定植すると寒さで弱る可能性もあり、植え付けは5月上旬あたりがお勧めです。

また、たくさんトマトを育てたいなら、種から育てるのがおススメです。

苗代2株分ほどの値段で種が購入でき、品種にもよりますがトマトの場合は1袋で20~40粒ほどの種が入っています。

私はたくさん苗を育て過ぎ、定植する場所がなくて困りました。

畑を持ってる人が羨ましいです!

トマトの種まき

ポットにまいたトマトの種

トマトの種まきは、2月下旬ごろからスタートできます。

ただし、トマトの発芽温度の適温は20℃前後です。この温度に満たない時期は加温が必要となります。

加温方法

  • 床暖房や電気カーペットを使う
  • 発芽育苗器を使う

トマトの種のまき方は、二通りあります。

種のまき方 - その①

  • セルトレイにまき、本葉が2~3枚ほど出たらポットに鉢上げ

種のまき方 - その②

  • 初めからポットに種をまく

セルトレイにまく方法は、たくさん苗を育てたい場合に向いています。小規模な家庭菜園なら、鉢上が必要ない初めからポットにまく方法が楽です。

種をポットにまく場合

種をポットにまく場合、一つのポットに種を3粒ほどまきます。

ポットのサイズは3号(直径9cm)~4号(直径12cm)がお勧めです。本葉1~2枚ぐらい出るまで育ったら、育ちの良いもの一つを残し他は間引きます。

3粒まいても、最終的には1ポット1苗

トマトの定植時期

トマトの花芽

トマトの定植時期は、最初の花芽が付いた頃からで、遅くても一番花が咲く頃までには定植します。

成長させ過ぎると、狭いポットでは養分不足や根詰まりになります。

畑のスペースの関係で定植を少し遅らせたい場合は、ひと廻り大きなポットに植え替えるなどの対応策がひつようです。

定植する場所は、袋栽培も可能ですが畑かプランターが一般的です。

畑に定植する場合

畑に定植する場合、最低限必要な株間は約50cmです。

たくさん苗を植えたくなりますが、株を大きくするには最低でもこのぐらいの株間が必要です。

プランターに定植する場合

プランターに定植したトマトの苗

プランターに定植する場合、深型プランターが向いています。

お勧めのサイズは、幅50~60cm以上、深さ25cm以上です。土の量は25リットル以上入るものを選びます。

また、一つのプランターに苗は一つにします。

二つでも栽培は可能ですが、養分不足と根詰まりになりやすく、しっかりした株に育てるなら一つにするのが無難です。

ただし、上の写真のようにコンパニオンプランツとしてトマトの隣にバジルを植えるのは大丈夫です。

定植後にすること

定植後にすることは3つあります。

定植後にすること
  • 仮支柱を立てる
  • 敷きわらをする
  • 水をやる

定植したての苗は、茎が柔らかく風で折れることもあります。その予防策として30cmほどの仮支柱を立てます。茎と仮支柱を麻ひもなどで止めておきましょう。

敷きわらは、土の乾燥と雨による土の跳ね返りを防ぎ、病気予防にもなります。

敷きわらをした後には水もやっておきます。

トマトの仕立て方

トマトの仕立て方の代表的なものは、一本仕立てと二本仕立てです。

トマトの仕立て方

大玉トマトは一本仕立て、中玉トマトとミニトマトは二本仕立てが向いていると言われています。

しかし、プランター栽培の場合は、中玉トマトもミニトマトでも一本仕立ての方が良い気がします。

あくまでも、私の育てた経験からの感想なので一概には言い切れませんが。

トマトの脇芽かき・摘心・摘果

トマトの脇芽かき・摘心・摘果は、良い実を収穫するためには欠かせない作業です。

特に中玉トマトはミニトマトより実が大きく養分も多く必要なので、摘果をしたほうが株が弱りにくいです。

トマトの脇芽かき

トマトの脇芽かき

トマトの脇芽かきとは、主茎と主茎から生えている葉の間から出てくる芽を取ることです。

この芽を放置すると、どんどん大きくなり余計な養分を消費してしまいます。

最悪の場合、葉ばかりが茂り花芽が付かなかったり、花がさいても花が落ちたり小さな実しかならなかったりします。

トマトの摘芯

トマトの摘芯
トマトの摘芯する場所

トマトの摘芯は、元気な株を維持するためと、花や実に養分がしっかりいくようにするための作業です。

第五果房ができたら、その果房から上の葉を2~3枚残し先端を摘芯します。

トマトの摘果

トマトの摘果

トマトの摘果は、大きい実に育てるためと、株の負担を減らすための作業です。

プチトマトの場合は基本的に摘果は必要ないですが、大玉トマトの摘果は必須で、中玉トマトもした方が良いです。

摘果の目安は、一つの房に残す実の数は大玉トマトなら3~4個ほど。中玉トマトなら5~6個ほどです。

大きな実の順から残し、先端の小さな実を摘果します。

トマトの収穫

トマトの収穫

トマトの収穫は、種まきから約100日後、開花後だと約40~50日後となります。

同時期に植えたなら、大玉トマトや中玉トマトより、ミニトマトが一番早く収穫できます。

トマトの収穫タイミング

トマトの収穫のタイミングは、3パターンあります。

トマト収穫のタイミング
  • 実が真っ赤に完熟してから収穫
  • ほんのり実が赤くなったら収穫
  • 雨が降る前に収穫

完熟してから収穫する場合

完熟してから収穫すると、味が濃厚になり甘味も増します。

しかし、デメリットもあります!

後から咲いた花芽に、栄養が行き渡らない。

トマトは第二果房第三果房と次々に花がさき、実もどんどん結実させていく野菜です。

第一果房の実の完熟を待っていると、他の果房に栄養が行き渡らず実が育ちにくくなります。

ほんのり赤くなったら収穫する場合

完熟を待たず収穫するので、株の栄養分に余裕ができます。

しかし、デメリットもあります!

完熟した実より酸味が多く甘味が少ない

このデメリットの解決策はこちらです。

収穫してから追熟させる!

収穫後、室内の常温に数日置いて追熟させると、実の赤みと甘味が増して美味しくなります。

雨が降る前に収穫する場合

雨の予報が出ていたら、少し赤みが付いてきたトマトは少し早い段階でも収穫します。

なぜなら雨の日の翌日には、急な水分吸収による実の裂果(実が裂ける)があるからです。

裂果すると割れ目からカビが発生したり、味も美味しくなくなります。

トマトは収穫後も追熟できるので、裂果するぐらいなら少々早くても収穫した方が得策です。

実割れしたトマト

雨の予報が出たら、早めに収穫しておこう!

もし裂果してしまっても、痛む前に食べたら大丈夫です。

見た目がいまいちなので、生で食べるのが嫌ならトマトソースやドライトマトなどに加工するのも一案です。

以上、私が実際にやってみたトマトの種まきから収穫までの基本的な育て方を紹介しました。

ぜひ、参考にしてみてください

この記事の主な内容

  • トマトの発芽や生育期間
  • トマトの定植の仕方
  • トマトの仕立て方
  • トマト脇芽かき、摘花、剪定の方法
  • トマトの収穫時期について

最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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